PRISM | 「中部横断不動沢地区改良工事」施工現場における労働生産性の向上を図る技術の試行業務

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官民研究開発投資拡大プログラム:PRISM関連事業
「中部横断不動沢地区改良工事」施工現場における労働生産性の向上を図る技術の試行業務
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PRISM
PRISMとは
PRISMとは、内閣府が掲げる「官民研究開発投資拡大プログラム(Public/Private R&D Investment Strategic Expansion ProgramM)」の略称です。平成28年12月に総合科学技術・イノベーション会議と 経済財政諮問会議が合同で取りまとめた「科学技術イノベーション官民投資拡大イニシアティブ」に基づき、600兆円経済の実現に向けた最大のエンジンである科学技術イノベーションの創出に向け、官民の研究開発投資の拡大等を目指して、平成30年度に創設される制度です。総合科学技術・イノベーション会議が政府全体の科学技術イノベーション政策の司令塔として、民間の研究・開発投資誘発効果の高い領域(ターゲット領域)に各府省の施策を誘導し、それらの施策の連携を図るとともに、必要に応じて、追加の予算を配分することにより、領域全体としての方向性を持った研究開発を推進するプログラムとされています。
(内閣府 官民研究開発投資拡大プログラム から引用)
PRISMのターゲット領域
PRISMでは、以下の領域をターゲットと定めています。
  1. 革新的サイバー空間基盤技術
    • 登録省庁:総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省
    • 主な施策:「革新的AIネットワーク統合基盤技術の研究開発」「未来社会を見据えた先端基盤技術の強化」「新薬創出を加速する人口知能の開発」「ロボットとの共生社会を実現するためのインテリジェントダイナミックマップ開発」
  2. 革新的フィジカル空間基盤技術
    • 登録省庁:総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、警察庁
    • 主な施策:「光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)」「AIチップ開発加速のためのイノベーション推進事業」「小型無人機(ドローン)の検知に関する研究」
  3. 革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術
    • 登録省庁:総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省
    • 主な施策:「首都圏を中心としたレジリエンス統合力向上プロジェクト」「豪雨に対応するためのほ場の排水・保水機能活用手法の開発」「社会課題対応のためのインフラ維持管理・更新に関する共通基盤技術開発」「i-Constructionの推進による建設生産システムの生産性向上」
本試行業務は「3.革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術」に位置づけられています。
「革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術」実施方針より
I.ターゲット領域における現状
建設業は社会インフラを通して、わが国の国⺠生活の基盤作りや経済成⻑・発展に貢献してきたが、近年の公共投資減少や既設インフラの老朽化が顕著となる中、今後も災害に強い良質なインフラを建設・維持していかねばならない。そのためには「革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術」が必要である。さらに新時代の「Society5.0」を実現するためには、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を保障する、より良質のインフラが不可欠である。
これらを踏まえて、当領域における現状は以下の通りである。
  • 建設業は全産業と比較して生産性が約6割にとどまり極めて効率性の悪い状況にある。
  • さらに生産性が低いため労働者の賃金水準や休日が十分に確保されないなど業界としての魅力が失われ、建設業就業者全体に占める29歳以下の人数が約1割、55歳以上が約3割となっており、中⻑期的には担い手不足が懸念されている。
  • 一方、地方都市では人口減少、少子高齢化の影響により地域防災力が低下する中、近年全国的に集中豪雨等による災害が頻発化・激甚化しており、さらに、数百兆円の経済的被害が見込まれる南海トラフ地震や首都直下地震など未曾有の自然災害の発生も危惧されているところ。
II.解決すべき課題/目標
  • 現状を踏まえ、データベースの構築・有効活用、基準・制度、プレハブ化自動施工、新材料開発等基幹的な建設技術を開発することを優先し、さらに SIP「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」と SIP「レジリエントな防災・減災機能の強化」の両 SIP の成果も取り入れて、インフラの調査・測量から設計、施工、検査、維持管理・更新までの一連の建設生産プロセスにおいて、建設分野を中心に他産業の技術を用いて生産性向上を実現するとともに、災害予防・被害軽減に資する対策を速やかに進める必要がある。
  • インフラの建設生産プロセスにおける生産性の向上や防災・減災に資する技術の開発により、目まぐるしく変わるニーズに迅速に応える社会及び大規模災害の発生においても、被害の軽減、早期復旧・復興が可能な社会を実現させる。
  • そのため、建設生産プロセスに関して、i-Construction に代表される、施策立案を行う行政とそれを実現する産業界が一体となるなど、以下の実現に向けた官⺠連携による革新的な技術開発を行う。
  1. データベースの構築と統合化、オープン化
  2. 生産性の向上、働き方改革、安全性の向上に寄与する建設現場の ICT 化を進め、業界の魅力を創出
  3. インフラの⻑寿命化
  4. 災害予防・予測、被害軽減と早急な復旧(日常の営みを可能な限り維持)
  5. 経済性も考慮した防災・減災対策の強化
  6. 仕様書変更等の基準・制度改革、規制緩和
  7. 技術革新と国際貢献(SDGs)
III.必要となる主な研究開発要素(例)
  • 協調領域としての基幹技術(建設)及びそれらに支えられたインフラ整備とその維持管理の効率化・生産性向上や防災・減災に資する技術(応用技術)に関する以下の研究開発。
  1. 設備・重機械・装置の IoT 化技術
  2. 品質・出来形管理や検査体制等の IT 化技術
  3. 自動施工(ロボット)、プレハブ化、新材料、ICT、AI 等を活用した生産性向上技術
  4. 既施工構造物の点検・診断・補修技術及び今後の⻑寿命化対応技術
  5. ICT、AI 等を活用した災害対応を支える予防・予測や被害軽減を目指した防災・減災技術
  6. 公共土木施設等の早期機能復旧技術
  7. 上記を支えるデータベース整備・データ解析や建設生産システムの ICT 化等の基幹技術(インフラ維持管理と防災・減災のデータベースの統合も含む)
IV.出口戦略
  • 建設業界を中心として各業界が PRISM により開発された技術を継続的な産業システムとして実装。これにより、生産性の向上及び魅力ある建設現場の創出による担い手確保等を実現。行政はこのための制度・基準等の改正・整備を実施。IoT の取組により生産性の向上が見込まれる農業等他産業への波及を期待。
  • 上記の取り組みを通じた災害予防・被害軽減の強化や災害関連情報の統合化やシステム化により、指定公共機関も含めた⺠間の災害対応主体が情報の効果的な活用により適切に頻発化・激甚化する災害にも対応できる仕組みを構築。
  • 上記技術の優位性を活かし海外での活動を更に拡大するとともに、技術移転による国際貢献を果たすことを期待。⻑期的には、これらの活動を通じて国際標準化への礎を築く。
  • これらの取組とあわせ、建設業界を中心として(特に新しい技術開発が求められている分野を中心に)各業界の研究開発投資に対する意欲を向上させる仕組みを構築する。
V.対象施策に求める要件
  • 採択する施策の研究開発投資により、産業界の研究開発投資が誘発され、又は、政府支出の効率化に貢献することを目指す。
  • 採択する施策は、技術開発の目標(背景となる社会的課題も含め)及び実装内容が明確化されたものであることとし、実装先とともに実際の現場において実証しながら取り組むものを基本とする。
<必須要件>
  1. 施策ごとに各省がプログラムディレクター(PD)を任命し、PDに全体の研究計画の策定・変更、予算配分等の権限を集中。
  2. 明確な研究開発目標、マイルストーンの設定ときめ細かな進捗管理、機動的な計画変更。
  3. 毎年度の評価の実施とそれを反映させた予算配分。
  4. 産業界と大学等が一体的に推進する産学官連携体制を構築
<推奨>
  1. 実用化・事業化、市場の創出や獲得に向けた出口戦略を重視
  2. 基礎研究から実用化・事業化までを見据えて一気通貫で研究開発を推進
  3. 官⺠連携、企業間連携が必要な「協調領域」の研究開発を推進し、個々の企業が研究開発を行う「競争領域」と峻別。
  4. 省庁連携や共同実施等が効果的な施策については、関係省庁で総合的・一体的に推進する体制を構築し、内閣府に提案。その際、PD については、当該連携施策全体を統括する者を一名置く(当該連携施策に関し連携する各省庁が同一のPDを任命)。
  5. ⺠間研究資金の導入(マッチングファンド方式、終了後の⺠間主導の事業化の仕組みの構築等)
VI.解決すべき課題/目標に関する参考
  1. データベースの構築と統合化、オープン化
    • 3次元データの流通・利活用を図るため、データ・情報の計測・取得、無線通信等による伝達の自動化を進めるとともに、機関毎にデータを収集・整理するプラットフォームの構築を促進し、その機関毎のプラットフォームを結合させ、共通化させるべきデータを統合してオープン化させるまでのロードマップを作成し実行に移す。なお、データの処理・解析に当たっては、空間情報処理、コンピュータグラフィックス、数値シミュレーション、ソフトコンピューティング等の AI を含めた「土木情報学」的概念を導入する。
    • さらに、インフラ維持管理と防災・減災に関するデータベースは 30 年度までのSIP の成果を最大限利用し、上記プラットフォームで得たデータも加味して、最終的には経団連の「Society5.0 実現部会」で提案の国土全体の 3 次元データベースとしての「バーチャルジャパン」を構築し、他のターゲット領域へのデータ提供も考慮したい。
  2. 生産性の向上、働き方改革、安全性の向上に寄与する建設現場の ICT 化を進め、業界の魅力を創出
    • とくに遅れている『施工現場を他産業の製造工場に』近づけることを主眼に置く。
    • まずは、施工管理・安全管理を意識して、現場の全ての設備・重機械・装置等の IoT化を図る。それには、次のステップを念頭において実施する。
    • なお、現場に可能な限り映像カメラを設置し、施工管理・安全管理に利用する。
    • 材料検収では、製品工場並みに、可能な限り納入メーカーに品質・数量等をバーコード、タグ、チップ等で確認可能にさせて、省力化を図る。(例:セメント、鉄筋、鋼材、アンカー、杭、プレキャスト製品等)
    • 施工現場の ICT 化(設備・重機械・装置等の IoT 化、品質・出来形管理や検査体制等の IT 化)により、現場に従事している多くの発注者、コンサル、元請社員、協力会社社員等にICT 化への意識の高揚を図り、既に計画・設計段階や一部施工段階で進められている「iーConstruction」の推進を加速させて、社会的問題となっている建設業の『生産性向上』や『働き方改革(担い手確保)』、さらには『安全性向上』に貢献する。さらに、「土木情報学」的なデータ管理や処理の環境を創出 して、ICT 化により若者へのアピールも図る。
    • とくに、現場の立会検査(材料検収・施工前検査・出来形検査等)は頻度も多く、発注者・請負者・作業員まで立会い、待機時間を含めて所要時間や検査確認書類も多いので、可能な限り、自主検査や映像による立会を促進して、この大幅な削減、又は書類レスを目指す。
    • 出来形管理では、可能な限り、映像、レーザースキャナー、UAV 写真測量、TS・GNSS 測量等を駆使して、その計測値や画像をメモリーに取り書類レスとする。
    • また、品質管理については、ICT 時代にあった管理装置・方法の開発や「土木情報学」を取込んだデータ管理・解析技術を異分野・学会(大学)の力も借りて検討する。とくに基本のコンクリートや盛土試験については、試験施工で確認した後は、 設備・機械等で得られる自動データの利用を推進する。(例えば、コンクリート;供試体潰し⇒ミキサーの負荷自動測定又は W/C 測定、盛土;砂置換⇒自動転圧回数管理)さらに膨大な量のデータ処理は AI の利用も検討する。
  3. インフラの⻑寿命化
    • PRISM では、インフラ維持管理の SIP の成果を重視するが、定期交換も視野に入れた⻑寿命化技術として、自動化・ロボット化技術の推進、新材料の開発(高強度コンクリート・鉄筋・鉄骨、注入材料等)、プレハブ化(プレキャストコンクリート、各種継手、埋設型枠等)等を重点に推進する。
  4. 災害予防・予測、被害軽減と早急な復旧(日常の営みを可能な限り維持)
    • PRISM では、データベース構築は SIP の成果を原則的に利用するが、とくに過去の歴史上の被害状況にも注目するほか、弱体なインフラ維持管理のデータ(古いインフラ、海辺の鉄筋コンクリート、高盛土、NATM 以前のトンネル、目に見えない斜面のアンカー等)の整理は必要に応じて実施する。
  5. 経済性も考慮した防災・減災対策の強化
    • PRISM での具体的な強靭化の取り組みの強化として、経済性も考慮し、被害を最小限にすることや人命を優先する思想での並(上、特上ではなく)程度の強靭化対策に注目し、その対策を提案するとともに実行する。(例えば、落橋防止アンカー、堤防頂部・裏側根元洗掘防止、橋脚の外巻、簡易液状化防止対策、高圧噴射撹拌による杭の損傷部補強、トンネル内巻[建築限界見直しも視野に入れて])
  6. 仕様書変更などの基準・制度改革、規制緩和
    • ICT、AI の発展に伴い、新しい計測装置・施工機械から得られたデータの情報処理や解析(土木情報学)を基にした仕様の見直しや新基準・制度を確立して、旧来から継続している建設業での基準・制度を見直し、建設業の ICT 化にマッチした改正・整備を実施する。とくに、JIS 工場製品の材料立会検査、施工中の段階検査、過度のコンクリートの圧縮強度管理等は見直す必要がある。
  7. 技術革新と国際貢献(SDGs)
    • IOT 化された設備・重機械・装置やさらに進んだ自動施工機械は、本施工のみならず、インフラ維持管理、防災・減災での国際貢献に有効。
    • インフラ維持管理のアセットマネージメントの国際化。
    • インフラの⻑寿命化技術、経済性も考慮した防災・減災技術の国際化。


(以上、内閣府 「革新的建設・インフラ維持管理技術/革新的防災・減災技術」実施方針PDF 「官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)に係る領域統括」PDF から引用・抜粋)

※本試行業務は上記太字部分において、PRISMに寄与するものです。
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